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安土城 摠見寺跡編 二王さまの眼光にびりびりクるぜ!
2021年01月16日
安土城レポート最終回。
今回は摠見寺(そうけんじ)跡の様子をお届けします。
前回の天主台跡を折り返し、元来た坂道を降りると二手に分かれる道に出ます。
左は先に通ってきた大手門へと続く道、右は摠見寺跡へとつながる道。
ここを摠見寺側へと向かいます。
で、現れるのがこの石段です。
何の事はない、普通の石段なんですけどね。
でもこの石段、多分ほとんどの人が実感すると思うのですが、メチャメチャ登りやすいです。
なぜか?
前々々回の記事で説明した通り、ここまでの道は敵が攻めて来た時登りにくいよう、わざと石段の段差や踏み幅をバラバラにしてあります。
それに対してここの石段はほぼ同じリズム。
なので軽快にスタスタっと登れるんですね。
つまり使用感重視の設計にしてあるのです。
その登った先でいきなり目に飛び込んでくるのがこの眺め。
三重塔の先っちょがひょこっと覗く、ザ・お寺な眺め。
この場所は元々お寺「だった」場所です。
それが1854年に火災に遭い、現在の伝徳川家康邸跡と呼ばれる場所へと引っ越しました。
ただその際全てが燃えてなくなった訳ではなく、一部の遺構が今もこうして残っているのです。
そのひとつがこちら、本堂跡。
ご覧の通り基壇と礎石だけが残されています。
ここに一体どんな建物が建っていたんでしょうね?
基壇のサイズから推測するに、それほど大規模な建物ではなかったようですが。
でもお寺の中核を担う本堂ですので、やっぱりそれ相応の威厳と風格を備えた建物だったはず。
見られないのがとても残念!
こちらは延焼を免れた三重塔。
当時そのままの姿で残っています。
元々別の場所に建てられたものが、後にこの場所へと移築されてきたのだそうです。
素晴らしいですわな、プロポーションが。
ざばっと伸びる三重の屋根、ガッチリ堅牢な体躯、そして天頂にスラリと伸びる相輪(そうりん)。
もう見事の一言です!
屋根下のこの眺めもいいですね。
規則正しく連続した垂木や技巧的な軒下組み物など、隅々にまで作り込まれた日本建築の粋が凝縮されています。
そしてトドメが木の色。
古材だから出せる、色調・風合い。
古建築のすごみみたいなエネルギーがむんむん湧き立っています。
斜面上にあるので、こうして屋根部分を上から間近で見ることもできます。
平地のお寺ではドローンでも飛ばさない限り、まず見られないアングル。
軒先の鬼瓦、カッコエエーですな~。
大きな目でぎょろっと睨みつけて、牙をわっきりとむき出して。
威圧感満点!!
さらにその真後ろにも鬼瓦がもうひとつあります。
つまり鬼瓦の二重構え。
そしてよく見ると、前鬼瓦が大きく口を開けているのに対して、後ろ鬼瓦は真一文字に閉じています。
つまり前後で阿吽の呼吸をやってる訳ですね。
なるほど、これじゃ火事の火も寄り付けねーわ!(笑)
その三重塔を過ぎると、長い下り階段に出ます。
かなりの急勾配。
ここで心配になるのが、ここを降りちゃったら後で登って戻るのが大変なんじゃないの?って不安。
でも大丈夫。
ここを登り直さなくても、道なりに前進すればそのまま出口へと繋がります。
なので安心して降りてください。
すると大きな楼門が現れます。
二王門です。
この門も1854年の火事で焼け残った遺構のひとつです。
こちらがまたイケイケにイカしてるのですわ。
三間一戸の頑強な構造。
本瓦で葺かれた重厚な屋根。
そして門口の両脇でにらみを利かせる二王像。
シビれるほどに圧巻の迫力です。
記録によるとこの二王像、1467年の作とされています。
室町時代、ちょうど応仁の乱が始まった年ですね。
力感がスゴイですね。
前方をむんと睨みつけて、今にも動き出しそう。
アンバランスに大きな手のひらが、さらに力強さを印象付けています。
顔の造りにも注目。
分かりますかね、眼球の質感が違うのが?
これは玉眼と呼ばれる手法で、鎌倉時代の仏像によく用いられました。
眼の部分に水晶をはめ込み、より写実性を増しているんですね。
なのですごく”にらまれてる感”があるでしょ?
この二王像に妙な生々しさを感じるのはこのためです。
二王門を抜け、そのまま道なりに進むとゴール。
先に見た伝羽柴秀吉邸跡の広場に出ます。
お疲れ様!
見方にもよりますが、スタートからここまで一周するのに大体1時間強程かかります。
わたしはのっぺりダラダラ見て回るので、2周(←!)するのに5時間かかったけどね。
どうぞ訪問の際は無理のないペースで、じっくりとご見学ください。
以上、安土城の現地レポートを5回に渡ってお届けしました。
いやーいいですわ。
腹に染みるほどいいですわ。
アッチもコッチも城マニアのハートにグッサグサ突き刺さりますわ!
おすすめ度マックスですね。
信長の築いた天下の名城、安土城。
城郭建築が一切残ってないのが玉に傷っちゃー傷ですが、それでもそれを補い余りあるほどの楽しさ。
このわくわく感、ぜひご自身の目で肌でビンビンに感じちゃってください!
なお現地はほぼ山登りです。
足腰にちょっと自信ないなーって人は、入口で杖を貸してもらえます。
転んで怪我しちゃ元も子もないので、必要に応じてご利用ください。
それでは楽しい安土城歩きを。
レッツ・エンジョイ!!
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