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梅ノ橋

2019年05月07日

梅ノ橋

 

金沢を縦に分断する二大河川、浅野川と犀川。
その浅野川がひがし茶屋街のそばを通る所に、木造のシっブ~~~イ橋が架かっています。
梅ノ橋です。

 

金沢を代表する文豪泉鏡花の『義血侠血』の舞台に使われたり。
最近では(そんな最近でもないけど)人気ドラマ『ドクターX』のワンシーンで使われたり。
どこか「金沢らしさ」を漂わせる、独特の雰囲気を持った橋です。

 

初めてここに橋が架かったのは明治43年。
伊藤博文が中国のハルビンで暗殺されたり、日本が朝鮮併合なんかをやらかしてた頃。
ここに橋が欲しいー!、とひとりの人物が立ち上がりました。
才田幸次郎。
詳しい経歴は不明ですが、「地元有志のひとり」とされています。
要は大金持ちの酔狂人だったのでしょう。
そんな幸次郎を中心とした有志達による基金で、つまり私費を投じて建造されたのが梅ノ橋でした。

 

なぜここに橋が欲しかったのか?
理由は橋の先を見れば一目瞭然。
ひがし茶屋街です。
この橋、ひがし茶屋街へ遊びに行くために架けられた橋なのです。
つまり「は、は、早く茶屋のおねーちゃんと遊びたいーーー!!!」って一心で架けられた橋だったんですね。

 

どんだけ好きだったのよ(笑)。

 

でもちょっと注意して見ると分かるのですが、この橋のすぐ前後には天神橋と浅野川大橋があります。
天神橋は昭和にできた橋ですが、江戸時代にはその前身である甦橋が架けられており、浅野川大橋も江戸時代には既に存在しており。
つまりわざわざ橋を新設しなくても、どちらかを使えば川は渡れたのです。
それでもなぜあえて作る必要があったのか?、その理由は分かりません。
なのであくまで想像になりますが、よほどこれら両方の橋まで回るのが面倒くさかったからか。
あるいは人通りの多い既存の橋を渡って茶屋街に通うのはちょっと人目につき過ぎたからか。

恐らくそういった事情なのでしょう。

 

「あら、あそこの旦那、また茶屋へ行くわ。お好きなのね~」

 

なんて言われちゃカッコ悪いですからね。

地元有志達にとって見栄は大事だったんですよ、きっと(笑)。

 

橋はご覧の通り昔風の総木造り。
クラシック感いっぱいの、シックなビジュアルです。

 

に、見えるのですが、実は鉄製。
板張りにより、見た目だけ木製にしてあります。
と言うのもこの橋、実は三代目。
幸次郎が架けた初代は大水によって流され、その後建て直された橋も流され。
現在の橋は昭和53年に改めて作り直されたものなのです。
今度はもう流されないようにと構造は強固な鉄骨によって組まれ、同時に板張りによってかつての情緒も再現したのです。



こうして明治の旦那衆の男魂(?)を今に残す梅ノ橋。
さらさらと流れる浅野川をまたぐアーチの造形は実に趣深いものです。
ひがし茶屋街まで来る機会があれば、ぜひこの橋も訪れてみてください。

 

橋のすぐそばには泉鏡花の『義血侠血』に関わるあるモニュメントなんかもあります。
「アレ」ですね、「アレ」。
時間があればついでに探してみてください。

 

 

梅ノ橋

住所:石川県金沢市東山

 

 


 

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